


おみくじ評価:中吉
2015年30本目(29本目)です。
【あらすじ】
幼い頃にいじめられたことが原因で、誰にでもいい顔をしてしまう西原あずさ(石井安奈)は、欠席した体育のテストの追試として2週間後に開かれる町内会のイベントでダンスを披露することに。
その中には校内で「ジミーズ」と陰口をたたかれる4人もいて、アメリカから帰国したケニー長尾(塚本高史)の指導の下、練習に励んだ5人はダンスの楽しさを知り、ダンス部を結成し、選手権出場に挑むのでした。
【レビュー】
上映劇場が少なかったせいか、平日の14時台とはいえ、上映3日目で12人しかおらず、僕は唯一の男性客でした・・・。
過去にトラウマを持った女の子が何かに打ち込んで成功するという展開はありがちなので、新鮮味はありませんでしたが、女子高生の気持ちを如実に描いた作品だったと思います。
とりわけ、美香の彼氏(山本裕典)の店でみんなで仲良く談笑するシーンや、砂浜で自分の気持ちをみんなの前で打ち明け、真冬の海に制服のまま入って水の掛け合いをするシーンなどはまさに青春映画でした!
一人ぼっちになるくらいなら、自分の気持ちを殺して我慢した方がいいという台詞は、若い人が悩みそうな言葉で非常にリアルでした。
周囲の友達に嫌われないように、他人にいい顔をしてしまうことは男女問わず、誰でも一度は経験があるのではないでしょうか?
【良かった点】
社会人の男性と交際していて周囲が見えていない愛海(小芝風花)、生活が苦しく弟妹の面倒を見るも、そんな自分を隠して無理に元気に振舞う葉月(小野花梨)、たくさん勉強しているものの、母親からは評価されない環(秋月三佳)、停学処分を受け、見た目はいかつくても、ラブリーな下着を着けている美香(上原実矩)。
地味で痛々しい面々ですが、配役も見事にはまっていて、5人のキャラが見事に際立っていました。
また、名前が知られている人といえば、塚本高史と山本裕典くらいだったので、キャスティングの弱さは否めないものの、E-girlsで活躍している主役の石井杏奈は「ソロモンの偽証」ではニキビに悩む暗い中学生でしたが、この作品ではその面影がない元気な女の子を違和感なく演じていました。



【残念だった点】
終盤のダンスシーンについては上手下手より、本人たちが本当にダンスを楽しんでいる姿がひしひしと伝わってきて、このシーンに合わせて一生懸命に練習したんだろうな、というのはわかりますが、石井杏奈の実力がずば抜けているせいか、他の4人がどうしても素人さが出てしまったのは仕方ないものの、残念です。
また、前述した通り、ダンスを楽しんでいるのは伝わりましたが、
ダンス部を結成。
↓
一度は仲間割れするも、自分たちの気持ちを打ち明けて再結成。
↓
ダンス選手権に出場して努力賞を受賞・・・。
こういう展開はご都合主義というか、順風満帆すぎたので、もっとダンスの難しさや大変さ、挫折感を味わうシーンをもっと盛り込んでほしかったです。
それでも、ダンスをすることで友情が生まれ、ダンスを好きになっていく姿はキラキラしていてとても見ごたえがあり、今まであずさをパシリ扱いしていたチア部も、ダンス部の5人の努力を認め、一生懸命にダンス部を応援する光景を見ると、やっぱり仲間っていいなぁ、青春っていいなぁとこの歳ながらに思いました。
主題歌を担当しているGENERATIONSやE-girlsのファンが見に来そうな映画ですが、何かに悩んでいる高校生もきっと元気になれる作品だと思います!!!
【最後に余談】
町内会のイベントで披露した曲は西野カナの「Go for it!」だったので、カナやんファンの僕として嬉しかったです(笑)
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