マイケル・ジャクソン THIS IS IT


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マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・コレクターズ・エディション(2枚組) [DVD]

評価:9.0/10点満点

2009年94本目(88作品)です。

【あらすじ】
ロンドンのO2アリーナでのコンサートを1ヶ月後に控え、2009年6月25日に急逝したマイケル・ジャクソンが亡くなる直前まで歌やダンスの特訓を繰り返されていたロンドン公演のリハーサルの模様を収録したドキュメンタリー映画です。

照明、美術、ビデオ映像など、すべての面においてこだわり、天才アーティストとしての才能を復帰ステージに賭けながら、なおも進化を続けたマイケル・ジャクソンの素顔が垣間見えます。

【レビュー】
度重なる整形疑惑や、幼児への性的虐待問題など、あらゆるスキャンダルが報じられていただけに、マイケル・ジャクソンに対して、あまり良いイメージを持っていませんでしたが、この作品を見て、その先入観は一気に払拭されました。


序盤からリハ映像に「すごい、すごい!」と興奮して見てしまい、「Billie Jean」や「Beat It」など、マイケルの代表曲が流れるたびに、足でリズムを踏んだり、肩を動かして見入ったり…。
おまけに、バックミュージシャンで、金髪の女性ギタリスト、Orianthi(オリアンティ)のギターソロのシーンでは、思わずエアギターをしてしまったりと、マイケルファンじゃない僕にも、十分楽しむことができました。

入念に準備したステージや演出は、どれも素晴らしいの一言で、リハとは思えないくらいのスケールに、ただただ驚いてしまいました。
監督やスタッフ関係者と素晴らしいライブ・ステージを作ろうと、何度もハードなリハーサルを重ねるマイケルの姿には、他のアーティストとは違った心意気を感じます。

自分自身も、倉木麻衣や、Every Little Thing、浜崎あゆみなど、国内のアーティストのライブは行ったことがありますが、コンサートがいかに大変で、リハーサルが大事なのかが分かります。
ライブとイベントは、楽なのは見にくるお客さんだけなのかも知れませんね…。

マイケルの音楽やパフォーマンスなど、自分が納得できなかったり、ズレを感じるようなことがあれば、すぐに中断をし、スタッフに、こうしてほしい、こうするべきだ、などとリハでも妥協なく指摘する本気っぷりは、完璧を求めるマイケルらしく、この公演にどれだけ力を注いでいたのかがひしひしと伝わってきました。


ただ、ドキュメンタリー映画という観点から見ると、ワンパターンだったかなという印象が否めません。
もちろん、貴重な映像には間違いないのですし、マイケルの歌声はウォーミングアップ程度だったとはいえ、圧巻でしたが、
もっとライブ関係者やオーディションに合格したダンサーたちなどのインタビューを入れるべきだったと思います。
作品の構成次第では、ただのライブのメイキングか、ライブDVDの初回特典などに付いている特典ディスクのレベルの印象になっていたかも知れません。

もし、マイケルが亡くならずにそのままロンドン公演を実行していたら、この作品の映像はどうなっていたのでしょう?
僕は、洋楽はセリーヌ・ディオンやバック・ストリート・ボーイズくらいしか聞きませんが、この映画をきっかけにマイケルのアルバムも聞いてみようと思いました。

マイケルファンでもそうでない人にも、存分に楽しめる作品になっていると思います。
2週間の限定上映の予定でしたが、さらに上映が2週間延長されるということですので、時間の空いているときにぜひご覧ください!

僕が見に行ったときは、エンドロール中に退場する人が何人かいましたが、
エンドロールの後も映像はちゃんとあるので、必ず最後まで見てください!

最後に、マイケル・ジャクソンさんへ心よりご冥福をお祈り申し上げます。

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沈まぬ太陽


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映画「沈まぬ太陽」オリジナル・サウンドトラック

評価:8.5/10点満点

2009年93本目(87作品)です。

【あらすじ】
国民航空の労働組合の委員長をしている恩地元(渡辺謙)は、副委員長の行天(三浦友和)とともに労使交渉を勝ち抜いたものの、任期満了で委員長を退任した途端に海外に左遷。
パキスタン・カラチ、イラン・テヘラン、ケニア・ナイロビと10年に及ぶ孤独な海外生活に耐え、ようやく本社復帰を果たした矢先に、国民航空のジャンボ機墜落事故が発生。
救援隊として現地に行った恩地は、さまざまな悲劇を目の当たりにし、組織の再建を図るべく就任した国見新会長(石坂浩二)のもとで、恩地は会社の腐敗と闘うのでした。

日本が高度経済成長で、世界経済の頂点に上りつめていく昭和30年代。
そんな時代に組織に翻弄されながらも、強い信念と精神力で、どんな状況下におかれても、耐え続ける男の姿を描いた社会派ドラマとなっています。

【レビュー】
この映画を見て一言…。

本物の映画というのを見させていただきました!

テレビや雑誌で、この作品がフィクションだということをやたらと強調していますが、現在、経営再建中で壊滅状態に陥っている日本航空をベースにしているのは明らかです。


先日、前原国土交通大臣が、日本航空の経営再建をめぐり、公的資金による資本増強や、政府保証付きの融資など、事実上、国の管理下で経営の立て直しを目指すことを発表しましたが、日本航空の体質がこの作品と同じであれば、
どんなに国民の税金を投じても、再建は無理じゃないかと思いましたね…。

企業の理不尽さや、組織の怖さを痛感したことのある人にはグサッとくる内容になるのではないでしょうか。
日本航空の経営問題が浮き彫りになっている時期だけに、日航側からも、かなりの圧力があったそうですが、それをものともせずに、
映画の上映に踏み切った東宝や、山崎豊子先生に敬意を表したいと思います。

いうまでもなく、この作品は傑作でしたが、モデルとなった日本航空が経営再建中という絶妙なタイミングで上映されたことに意味があるのではないでしょうか。

日航ジャンボ機の事故が起きた1985年は、僕はまだ幼稚園生にもなっていない年齢だったので、当時のことは全く知りませんが、この作品は当時の事故や、日本航空の経営実態を上手に映像化できており、当時のことを良く知らない人や、日本航空がなぜここまで苦しい状況になっているのかが、大まかではあるものの、理解できる内容に仕上がっています。

また、主人公が加害者側の国民航空社員で、被害者遺族のシーンも多く取り扱っているため、同じ日航ジャンボ機墜落事故をテーマに扱い、地元の新聞記者を主人公にして描かれた「クライマーズ・ハイ」とは、また違った角度から見られると思います。

3時間22分という長時間を感じさせない濃密な内容でした。
ただ、途中で10分の休憩を挟んでいますが、僕は休憩がなくても良かったと思います。
国民航空の新社長選びで、政府関係者が料亭で密談しているシーンで休憩に入ったのは、あまりにも唐突でしたし、「えっ!?ここで休憩かよ!」と思わず驚いてしまったほどです。
入れるなら入れるで、もっといいタイミングで入れてほしかったです。


実を言うと、渡辺謙出演の作品を見るのは今回が初めてでしたが、とても渋い演技をしており、世界で注目される俳優なのもうなずける演技をしていました。今更ながら、そう思いました(笑)

また、野村宏伸や上川隆也など、ワンシーンのみの出演がもったいなく感じるくらいの名優揃いで、いかにも山崎先生の作品らしく豪華で素晴らしいキャスティングになっています。

上層部に「すいませんでした」と謝れば、帰国でき、今まで通りの仕事ができるのに、信念を貫き、出世や家族をも犠牲にする恩地の姿は、丁寧に描かれており、まさに、「サラリーマンのお手本」で、とても見ごたえがありました。

あらゆるスポンサーを敵に回して予算が少なかったのでしょうか、元日に国見会長と恩地が見つめながら、離陸する飛行機がいかにもCGというのがバレバレで、ストーリー展開が良かっただけに、VFX技術の不発が水を差したのは実に惜しかったです…。

また、現在と過去の回想シーンが何度も前後左右するため、
今は現在の話なのか過去の話なのかが混乱して分かりづらかったので、
現在でも過去でも「○○年○月」というテロップを入れてほしかったですね。

「会社って一体何だ?」と恩地は言いますが、自分自身も「会社で雇われて働くってどういうことなんだろう…」とか、「仕事は生活費を稼ぐために仕事をしているだけではないのかなぁ」などと、深く考えさせられました。

これから就職活動を本格的に始める学生や、来春から新社会人になる方は、「事前勉強」として見るのも良いかと思います。
3時間を超えるような長編映画を見ると、見終わった後に多少の疲れを感じることがありますが、この作品ではそれがなく、中だるみもせず飽きることなく見られるので、オススメします!!

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なくもんか(試写会)


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映画「なくもんか」オリジナル・サウンドトラック

評価:7.5/10点満点

2009年92本目(86作品)です。

【あらすじ】
両親の離婚により、幼少期に生き別れ、互いの顔も名前も知らずに成長した兄・祐太(阿部サダヲ)と弟・祐介(瑛太)。
8歳の時に父の下井草健太(伊原剛志)に捨てられた祐太は、下町の「デリカの山ちゃん」の初代店主(カンニング竹山)に、実の息子のように優しく育てられ、2代目店主を継承。
そんなある日、初代店主の一人娘・徹子(竹内結子)が突然、様変わりをして十数年ぶりに帰宅。
初代店主の「デブじゃなきゃ、嫁にもらって欲しいんだけどなぁ」という遺言を胸に、徹子と結婚することになった祐太は、初めて見た戸籍謄本で、自分の実弟が「金城ブラザーズ」という売れっ子の漫才コンビを組んでいる芸人であることを知るのでした。

【レビュー】
TOHOシネマズ主催の試写会が見事に当選し、11月14日の公開に先駆けて見に行ってきました!

この作品の流れをマラソンにたとえるならば、

スタートダッシュは良かったが、

折り返し地点で失速…


といったところでしょうか。
 

それでも、宮藤官九郎が脚本を担当し、2007年6月に公開された「舞妓Haaaan!!!」以来となる阿部サダヲとの「グループ魂コンビ」だけあって、ギャグ満載の作品になっています。

それぞれの笑いのシーンは、大爆笑するほどではないものの、小さな笑いがコンスタントに出てくるため、「塵も積もれば山となる」ように、クスクス笑いから徐々に声を出して笑うようになっていきました。
前作は「笑いが取れれば何でも良し」という目論見が如実に現れていましたが、今作品は兄弟愛や家族愛も盛り込んでおり、笑える一方で、切ない気持ちにもなりました。

また、祐太が家族には内緒で水商売をしていて、その店に電車で向かう姿は、どんな人間にも裏の顔があるんだなということを思わせてくれます。
阿部サダヲはそういう裏の顔と表の顔のギャップある演技が良くできていました。

祐介が祐太の店を訪ねた際、タモリのようなサングラスを着用していたことから、認知症の徹子の母・安江(いしだあゆみ)が「お昼休みはウキウキウォッチング!」と突然歌い出したり、「毎度おなじみ流浪の番組」などと、タモリと勘違いするシーンが、僕にはドツボでした。
  

ただ、序盤はテンポ良くトントン拍子で展開していくものの、中盤以降になると、セールスポイントであるウケ狙いが「もうすぐ来るな」とか「ここで何か笑わせるぞ」などと、直前に読めてしまい、白ブリーフ1枚で街を阿部サダヲが走るシーンに関しても「舞妓Haaaan!!!」で見ていて新鮮味を感じませんでした。

金城ブラザーズの漫才に関しても、実際の芸人がやっているわけではないため、笑えるネタではありませんでしたね。

言い換えれば、
この作品のギャグはワンパターンであるため、失速気味になってしまうのが非常に惜しかったです。

キャスティングに関しては悪くはなかったものの、祐太の育ての父親である山岸正徳役のカンニング竹山が、「いい親父さん」という雰囲気を醸し出してはいたんですが、阿部サダヲと実年齢がほぼ一緒ということもあり、しっくりと来ませんでしたね。
この段階で、キャスティングでもウケを狙っていることが伝わってきますが、
僕としては、左とん平や塩見三省がベストだったと思います。

また、同じグループ魂のメンバーである皆川猿時は、「蟹工船」や「クライマーズ・ハイ」などでは、腹立たしいくらいの悪役でしたが、今回は180度違った「祐太の良き友達」を演じており、新鮮な印象を持ちました。


一方、祐太の妻役を演じた竹内結子は、瑛太や阿部サダヲに蹴りを加えたり、「ふざけんじゃないわよ!」と感情的に声を荒げるなど、今まで見たことがないキャラを演じていていましたが、見ていてスカッとする演技をしていたので、「こういう役の竹内結子もありかも」と思いました。

「少年メリケンサック」や「カムイ外伝」など、不発に終わることが多かった宮藤官九郎の作品にしては、なかなか面白い出来だったと思います。
友達やカップルで行くよりは、家族で見に行く映画ではないでしょうか。
特に、家族でいく場合、お父さんは「しっかり妻と子供たちを支えなければ」といい刺激になる作品だと思いますので、公開したら是非見てください!!!

個人的な意見ですが、「舞妓Haaaan!!!」や今作品でもインパクトのある演技をしているため、阿部サダヲは「アンフェア」で見せる嫌な役ではなく、こういうコメディしか今後は出てほしくないですね(笑)

<最後に余談>
実は、試写会当日は中学の同窓会もありましたが、試写会があったため、僕は遅れての参加でした。
劇中で太っていた徹子が様変わりして帰ってきたことに、祐太だけでなく、商店街の住民全員が驚いていましたが、その状況を象徴するかのように、僕も同窓会で目の当たりにしました。

当時は「ごくせん」のヤンクミのように、メガネでおさげだった人が、色っぽくキレイになっていたり、太り気味で、それほどパッとしていなかった人が、すらりとした体型で大人っぽくなっていたり…。

化粧のせいで「あいつは誰だ?」と言われなきゃ分からなかったり、言われても分からなかったりと、女子の変化ぶりには仰天しました。
化粧がどれだけ人を変えるのかを改めて痛感しましたね。

ですので、祐太や住民の方が驚くのも良く分かりましたね(笑)

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