↓ワンクリックの応援お願いします↓


![南極料理人 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51WIGvtoxUL._SL160_.jpg)
評価:7.0/10点満点
2009年75本目(70作品)です。
【あらすじ】
1997年。
南極の昭和基地から更に1000km離れた、平均気温マイナス54度の「南極ドームふじ基地」に料理人として派遣された西村淳(堺雅人)は、南極越冬隊員たちの食事に腕を振るう毎日。
妻のみゆき(西田尚美)と2人の子供を置いて単身赴任をする生活に最初はためらうものの、海上保安庁の調理担当として働いている経験を活かし、料理を観測隊員に作ることにやりがいを感じ、やがて他の隊員にとって、必要不可欠な存在になっていくのでした。
【レビュー】
普段はシリアスな役が多い堺雅人が、この作品では休日はテレビを見ながら、おならをして、娘に尻を思い切り蹴られるなど、「どこにでもいるような普通のおじさん」を演じていますが、違和感なく楽しめました。
出てくる料理がどれもおいしそうに見えてしまい、昼ご飯を食べる前に観賞したせいか、余計にお腹が空いてしまったので、昼食を摂っておけばよかったとちょっと後悔しました(笑)
食材はほとんどが冷凍食品や缶詰ですが、どれもレストランで作ったような料理に見え、隊員たちがおいしそうに食事する姿を見て、僕も自然にほんわかとした気持ちになりました。
特に、びっくりするくらい大きなローストビーフを切るシーンには、思わずヨダレが出るくらい美味そうでした。
堺雅人以外の俳優もとても個性派揃いで、ラーメンがないと眠りにつけないほどラーメン好きの隊長(きたろう)や、雪氷学者の本さん(生瀬勝久)、医療担当の傍らバーテンダーもできるドクター(豊原功補)など、とても良い味を出していました。
観測隊員の仕事の場面は少なく、西村の普段の生活をドキュメンタリーっぽく映像化している、至ってシンプルな構成になっていますが、伊勢海老をフライにして食べたり、外で直火焼きしたローストビーフを持って、聖火ランナーのように走るシーンなど、笑えるところも結構あり、まったく退屈にはなりませんでした。
ただ、猛吹雪の中、パンツ一枚で節分の日に豆まきをしたり、自転車に乗るなど、日本でも真冬はかなり寒く感じるのに、「本当に氷点下54度なのか?」と首を傾げてしまう場面があるため、もう少し南極ならではの厳しさや、極寒の地らしく撮ってほしかったというのが正直な気持ちです。
動物やウイルスですら存在できない酷寒の地でパンツ一枚でいたら、即死してしまうと思うんですが、実際はどうなんでしょうか?
また、序盤は「○月○日、帰国まであと○日!」とホワイトボードに書かれてあった残り日数が、残り354日の時点でなくなり、それから日本帰国までは何日目に何があったのかが分からず、中盤以降は随分と急ピッチに話が展開した感じがしたので、個人的にはできれば最後までカウントダウン形式で残り日数を出して、退院たちが別れを名残惜しむ感動的なシーンも交えて欲しかったですね。
余談になりますが、南極には水道が存在しないため、雪を溶かしてシャワーをしたり、飲食に使われることや、電話代が1997年当時は1分740円だったことには驚きました。
また、料理だけに限らず、発生したごみはどうやって処理しているんだろうと思ったんですが、帰国する際に持ち帰って処理しなければらないんですね。
越冬隊員は仕事が終わった後も重労働があるんですね…。
これから見ようと思っている方は、食後に見ないと空腹との戦いで映画に集中できない恐れがあるので、
鑑賞前に腹ごしらえをしてから見に行くことをオススメします!
最新映画ネタバレ・批評レビュー! TOPページへ>>